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「治療中でも働ける職場」が企業価値を高める理由

― 人材確保・生産性・レピュテーションの観点から考える ―

はじめに

がん、生活習慣病、メンタルヘルス不調など、何らかの治療を受けながら働く労働者は年々増加しています。医療の進歩により「治療=長期離職」という構図は過去のものとなりつつあり、現在は治療と仕事の両立が現実的なテーマとなっています。
こうした社会背景の中で、「治療中でも働ける職場」を整備している企業は、単なる福利厚生の充実にとどまらず、企業価値そのものを高めていると言えます。本記事では、産業保健の視点から、その理由を多角的に解説します。

治療と仕事の両立が求められる時代背景

日本は少子高齢化により、労働人口の減少が加速しています。一方で、就労年齢層における慢性疾患やメンタル不調の有病率は高く、「健康な人だけが働く」という前提はすでに成り立ちません。
国も「治療と仕事の両立支援」を重要施策として掲げ、ガイドラインの整備や助成制度を進めています。つまり、治療中でも働ける職場づくりは、社会的要請であり、企業の責任でもあるのです。

理由① 優秀な人材の確保と定着につながる

治療を理由に離職を余儀なくされるケースは、企業にとっても大きな損失です。長年培った知識やスキルを持つ人材が離れることで、採用・教育コストが増大し、組織力の低下を招きます。
一方、治療と仕事を両立できる制度や風土が整っていれば、社員は「ここでなら長く働ける」と感じます。これは離職防止だけでなく、採用市場における強力なアピールポイントにもなります。
特に若年層や専門職人材ほど、企業の姿勢や価値観を重視する傾向が強く、両立支援に積極的な企業は選ばれやすくなります。

理由② 生産性の維持・向上に寄与する

治療中の社員に無理をさせる、あるいは配慮がない環境では、体調悪化やパフォーマンス低下が起こりやすくなります。その結果、欠勤や休職が増え、組織全体の生産性も下がります。
柔軟な勤務時間、テレワーク、業務量調整、産業医面談による就業判断などを適切に行うことで、社員は無理なく働き続けることが可能になります。
「配慮=甘やかし」ではなく、適切な就業管理こそが、安定した成果を生む投資であるという認識が重要です。

理由③ 組織のエンゲージメントが高まる

治療中の社員を支える姿勢は、当事者だけでなく、周囲の社員にも大きな影響を与えます。
「困ったときに会社が守ってくれる」「人を大切にする企業だ」という認識は、心理的安全性を高め、組織全体の信頼関係を強化します。
結果として、社員のエンゲージメントが向上し、自律的・協力的な行動が促進されます。これは数値化しにくいものの、中長期的な企業競争力の源泉となります。

理由④ 企業ブランド・社会的評価の向上

近年、ESGや人的資本経営の観点から、企業の「人への向き合い方」が厳しく見られています。
治療と仕事の両立支援に積極的な企業は、

  • 従業員を大切にする企業
  • 持続可能な経営を行っている企業
    として、社外から高く評価されます。
    これは顧客や取引先、投資家からの信頼にもつながり、レピュテーションリスクの低減とブランド価値向上を同時に実現します。

企業が取り組むべき具体策

治療中でも働ける職場を実現するためには、以下のような取り組みが重要です。

  • 就業規則・制度面の整備(短時間勤務、休暇制度)
  • 産業医・保健師との連携強化
  • 上司・人事担当者への教育
  • 本人のプライバシーに配慮した情報共有
  • 一律対応ではなく、個別性を重視した支援

特に産業医の関与は、医学的妥当性と企業の安全配慮義務を両立させる上で欠かせません。

おわりに

「治療中でも働ける職場」は、もはや特別な配慮ではなく、企業が持続的に成長するための基盤です。
人材確保、生産性、エンゲージメント、社会的評価――これらすべてに好影響をもたらす取り組みであり、結果として企業価値を高めます。
産業保健の専門家と連携しながら、自社に合った両立支援の形を構築することが、これからの企業経営に強く求められています。

株式会社NoLaBoが提供する産業保健サービス

弊社はメディカルフィットネス事業と産業保健サービスを主軸にし、「健康と運動を通してたくさんの人を幸せにする」ための事業展開をしております。
厚生労働省認定のメディカルフィットネスで医学的な運動食事指導を、産業医、産業看護職、リハ職などが一つのチームとなり顧問先企業をサポートする、日本で唯一の産業保健サービスが行える企業でございます。

【代表紹介】 野呂 昇平
野呂 昇平

略歴
2013年 旭川医科大学医学部医学科卒業、医師免許取得。
脳神経外科学、救急医学をベースに大学での臨床研究や多くの手術症例を経験。
より多くの人を幸せにするため2021年2月、株式会社NoLaBoを設立。

  • 救急科専門医
  • 産業衛生専攻医
  • 脳神経外科専門医
  • 脳卒中専門医
  • 脳血管内治療専門医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 産業医
  • 労働衛生コンサルタント
  • 健康経営エキスパートアドバイザー
  • 健康運動指導士
  • 公認パーソナルトレーナー(NSCA-CSCS/CPT)

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