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季節性うつ病(冬季うつ)への職場での対応策

季節性うつ

季節性うつ病(冬季うつ)とは何か

季節性うつ病とは、季節の変化に伴って気分や活動性が低下する気分障害の一つです。特に秋から冬にかけて日照時間が短くなる時期に発症しやすいため、「冬季うつ」とも呼ばれています。代表的な症状としては、気分の落ち込み、意欲の低下、疲労感、睡眠の質の低下・過眠、過食(特に炭水化物への欲求増加)などが挙げられます。季節性うつ病は病気であり、本人の性格や意志の問題ではありません。

職場において、この季節性うつ病の影響を受ける従業員が増えると、仕事のパフォーマンスやチームワークに支障が出る可能性があります。そのため、企業や管理職、産業保健スタッフは適切な対応策を理解し、実践することが求められます。

本記事では、職場で取り組むべき季節性うつ病(冬季うつ)への対応策を徹底解説します。

なぜ冬季うつが職場に影響するのか

冬季うつは日照時間の減少が主な要因とされています。日光不足により体内のセロトニン(気分を安定させる脳内物質)の分泌が低下し、気分や活動性が落ち込むことでうつ症状が出現します。また、寒さによる外出の減少や運動量の低下が心理的な負担を増大させることもあります。

職場では以下のような影響が考えられます。

  • 集中力の低下
  • 作業効率の低下
  • 欠勤・遅刻の増加
  • チーム内コミュニケーションの減少
  • モチベーションの低下

これらは個人のパフォーマンスだけでなく、組織全体の生産性低下にもつながります。したがって、早期の気づきと対応が重要です。

①早期発見と気づきの仕組みをつくる

日常的な観察・面談

上司や人事担当者は、部下やメンバーの行動や様子を日常的に観察することが大切です。例えば、以下のような変化が見られたら注意が必要です。

  • 明らかに元気がない
  • 集中力を欠く
  • コミュニケーションが減った
  • いつもより休憩が多い

定期的な1on1面談を実施し、従業員の変化をキャッチアップしましょう。特に秋〜冬にかけては季節性うつのリスクが高まるため、面談の頻度を増やすことも有効です。

セルフチェックツールの活用

季節性うつに気づくためのセルフチェックシートや簡易診断ツールを用意し、従業員が自分でチェックできる仕組みを整えるのも有効です。社内イントラネットや健康ポータルに掲載して、いつでもアクセスできるようにしておくと利用率が高まります。

②職場環境の工夫

照明環境の改善

季節性うつは日光不足が関係するため、室内の照明環境を見直すことが有効です。特に以下の点に着目しましょう。

  • 自然光が入るデスク配置にする
  • 明るさを確保できる照明器具を導入する
  • デスクランプや可動式ライトを用意する

特に午前中の照明を明るくすることで、仕事開始時のリズムを整える効果が期待できます。

休憩スペースの充実

適度な休憩は心身のリフレッシュにつながります。静かな休憩室や屋内でリラックスできるスペースを整備し、短い休憩でも休養できる環境を整えましょう。また、簡単なストレッチや軽い体操ができるスペースも有効です。

③フレキシブルな働き方の促進

テレワーク・時差出勤の活用

冬季うつの従業員にとって、通勤のストレスや寒さは負担になります。可能な範囲でテレワークや時差出勤を認めることで、心身への負担を軽減できます。特に朝の時間帯に余裕を持つことで、朝日を浴びる時間を増やし、体内時計を整える効果も期待できます。

業務負荷の調整

季節性うつが疑われる従業員に対しては、一定期間業務負荷を調整することも検討すべきです。重要なプロジェクトや期限の厳しいタスクの割り当てを見直し、回復期間を確保することで、長期的なパフォーマンス低下を防げます。

④社内教育と啓発活動

管理職向け研修

季節性うつは症状が見えにくいため、管理職が正しく理解していないと適切な対応ができません。産業医や専門家を招いた管理職向け研修を実施し、以下のポイントを教育します。

  • 季節性うつの基本知識
  • 変化に気づく観察ポイント
  • 初期対応の進め方
  • 社内支援制度への案内方法

管理職が理解していることで、従業員が相談しやすい環境が整います。

全社員向け啓発

全社員に向けて、季節性うつの特徴や対処法、社内サポート体制を周知することも重要です。社内メールやポスター、イントラネット、健康セミナーなど多様なチャネルを活用して情報提供しましょう。

⑤社外リソースと連携する

産業医・メンタルヘルス専門家との連携

必要に応じて、産業医やメンタルヘルスの専門家による面談支援やカウンセリングにつなげることも考慮します。従業員が専門的な支援を受けられる体制を整備することで、早期回復を支援できます。

医療機関受診の推奨

症状が長期化したり、日常生活に支障が出ている場合は医療機関での診察が必要です。受診を促す際は、本人のプライバシーに配慮しつつ支援制度や休職・復職支援について丁寧に案内しましょう。

⑥冬季うつへの予防策

日常生活でできる対策

職場だけでなく、従業員が日常生活でも実践できる予防策を啓発します。

  • 朝日を浴びる習慣をつくる
  • 適度な運動(ウォーキングやストレッチ)
  • 規則正しい睡眠
  • バランスの良い食事

これらは季節性うつの症状緩和に効果があるとされる生活習慣です。

職場でのイベント企画

冬季は閉塞感が増す時期でもあります。社内でウォーキングイベントや軽い運動ワークショップ、リラクゼーション研修などを企画することで、従業員同士の交流や気分転換につなげる工夫も有効です。

まとめ

季節性うつ病(冬季うつ)は、多くの人が経験し得る気分障害であり、職場環境や対応策によって負担を軽減できます。企業としては、早期発見の仕組みづくり、職場環境の改善、フレキシブルな働き方の促進、社内教育、専門家連携、生活習慣への支援といった包括的な対応が重要です。

従業員一人ひとりが安心して働ける職場づくりを目指し、季節性うつ病への理解と対応を深めていきましょう!

株式会社NoLaBoが提供する産業保健サービス

弊社はメディカルフィットネス事業と産業保健サービスを主軸にし、「健康と運動を通してたくさんの人を幸せにする」ための事業展開をしております。
厚生労働省認定のメディカルフィットネスで医学的な運動食事指導を、産業医、産業看護職、リハ職などが一つのチームとなり顧問先企業をサポートする、日本で唯一の産業保健サービスが行える企業でございます。

【代表紹介】 野呂 昇平
野呂 昇平

略歴
2013年 旭川医科大学医学部医学科卒業、医師免許取得。
脳神経外科学、救急医学をベースに大学での臨床研究や多くの手術症例を経験。
より多くの人を幸せにするため2021年2月、株式会社NoLaBoを設立。

  • 救急科専門医
  • 産業衛生専攻医
  • 脳神経外科専門医
  • 脳卒中専門医
  • 脳血管内治療専門医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 産業医
  • 労働衛生コンサルタント
  • 健康経営エキスパートアドバイザー
  • 健康運動指導士
  • 公認パーソナルトレーナー(NSCA-CSCS/CPT)

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