NEWSお知らせ

【花粉症の薬と最新治療法】徹底解説!効果的な対策と選び方

花粉症 アイキャッチ

花粉症は、スギやヒノキ、ブタクサなどの花粉が原因で起こるアレルギー疾患です。日本では特に春先のスギ花粉症が多くの人を悩ませています。鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの症状に対して、さまざまな薬が処方されています。本記事では、花粉症の薬の種類や特徴、最新の治療法について詳しく解説し、最適な治療法を選ぶポイントを紹介します。顧問先で相談を受けることの多いトピックなので、快適に働くためにも社会人の方はぜひ参考にしてください!

花粉症の薬の種類と特徴

花粉症の薬にはいくつかの種類があり、

それぞれに特徴があります。

花粉症の薬

抗ヒスタミン薬(第1世代・第2世代)

抗ヒスタミン薬は、花粉症の症状を引き起こすヒスタミンの働きを抑える薬です。

第1世代抗ヒスタミン薬

  • 特徴:即効性があるが、副作用として眠気が強い。
  • 代表的な薬
    • クロルフェニラミン(ポララミン)
    • ジフェンヒドラミン(レスタミン)
    • クレマスチン(タベジール)

第2世代抗ヒスタミン薬

  • 特徴:眠気が少なく、持続時間が長い。
  • 代表的な薬
    • フェキソフェナジン(アレグラ)
    • ロラタジン(クラリチン)
    • エピナスチン(アレジオン)
    • セチリジン(ジルテック)

ロイコトリエン受容体拮抗薬

  • 特徴:主に鼻づまりの改善に効果的。
  • 代表的な薬
    • モンテルカスト(シングレア、キプレス)

ステロイド点鼻薬

  • 特徴:炎症を強力に抑え、鼻づまりに効果がある。
  • 代表的な薬
    • フルチカゾン(フルナーゼ)
    • モメタゾン(ナゾネックス)
    • ベクロメタゾン(リノコート)

抗アレルギー薬(ケミカルメディエーター遊離抑制薬)

  • 特徴:ヒスタミンなどのアレルギー物質の放出を抑える。
  • 代表的な薬
    • クロモグリク酸ナトリウム(インタール)
    • ペミロラスト(アレギサール)

点眼薬・点鼻薬

  • 点眼薬(目のかゆみ対策)
    • ケトチフェン(ザジテン)
    • オロパタジン(パタノール)
  • 点鼻薬(鼻づまり対策)
    • ナファゾリン(プリビナ)
    • オキシメタゾリン(ナシビン)

花粉症の最新治療法

舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)

特徴:アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体に慣らし、根本的な改善を目指す治療法。

  • メリット
    • 体質改善が可能
    • 長期間の効果が期待できる
  • デメリット
    • 治療に3年以上かかる
    • すべての患者に適応できるわけではない
  • 代表的な薬
    • シダキュア(スギ花粉症向け)
    • ミティキュア(ダニアレルギー向け)

生物学的製剤(デュピクセント)

  • 特徴:重度のアレルギー性鼻炎に対して、IL-4/IL-13を抑える。
  • メリット
    • 従来の薬で効果がない患者に有効
    • 副作用が少ない
  • デメリット
    • 高価
    • 注射治療が必要

ゾレア(オマリズマブ)

ゾレアは、これまで気管支喘息慢性じんましんなどの治療に使われてきた薬で、2020年から花粉症治療にも保険適用されるようになりました。ゾレアは、アレルギー反応の原因となる「IgE抗体」に結合して働きを抑えるという、従来の抗ヒスタミン薬とは全く異なるメカニズムを持っています。そのため、通常の治療では十分な効果が得られない重症のスギ花粉症の患者さんに特に効果が期待できます。

治療は皮下注射で、スギ花粉飛散の2週間ほど前から開始するのが理想的です。注射の回数や量は、体重と血液中のIgE量に応じて決まります。副作用としては、注射部位の痛みや発疹、まれにアナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応があるため、医師の管理のもとで投与されます。

費用はやや高めで、保険適用でも3割負担で1回1〜5万円前後(量により異なります)かかることがあります。ただ、日常生活が大きく制限されるような重症の花粉症の方にとっては、「春の生活が変わる」可能性のある治療法です。

ゾレアはすべての方に適応されるわけではなく、血液検査などの条件を満たす必要があります。気になる方は、まずはアレルギーに詳しい医師に相談してみましょう。

花粉症の薬の選び方とポイント

眠気が気になる場合

  • おすすめ:第2世代抗ヒスタミン薬(アレグラ、クラリチン)
  • 避けた方がよい:第1世代抗ヒスタミン薬

鼻づまりがひどい場合

  • おすすめ:ロイコトリエン受容体拮抗薬、ステロイド点鼻薬
  • 即効性を求めるなら:血管収縮剤(短期間のみ)

長期的な体質改善を目指す場合

  • おすすめ:舌下免疫療法
  • 通院が難しい場合:内服薬と点鼻薬の併用

まとめ

花粉症の薬にはさまざまな種類があり、症状やライフスタイルに合わせた選択が重要です。第2世代抗ヒスタミン薬は副作用が少なく使いやすい一方で、舌下免疫療法や生物学的製剤などの最新治療法は根本的な改善を目指せる可能性があります。

花粉症対策のポイント

早めの対策(花粉が飛ぶ2週間前から服薬) 

 生活習慣の見直し(外出時のマスクやメガネ着用) 

 適切な薬の選択(症状や体質に合ったものを) 

 最新治療の検討(医師と相談のうえ導入)

自分に合った治療を選び、快適な毎日を過ごしましょう!

参考サイト 厚生労働省「的確な花粉症の治療のために」

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000077514.pdf

【産業医について】

弊社はメディカルフィットネス事業と産業保健サービスを主軸にし、「健康と運動を通してたくさんの人を幸せにする」ための事業展開をしております。
厚生労働省認定のメディカルフィットネスで医学的な運動食事指導を、産業医、産業看護職、リハ職などが一つのチームとなり顧問先企業をサポートする、日本で唯一の産業保健サービスが行える企業でございます。

【代表紹介】 野呂 昇平

野呂 昇平

略歴
2013年 旭川医科大学医学部医学科卒業、医師免許取得。
脳神経外科学、救急医学をベースに大学での臨床研究や多くの手術症例を経験。
より多くの人を幸せにするため2021年2月、株式会社NoLaBoを設立。

【各種資格】

  • 救急科専門医
  • 産業衛生専攻医
  • 脳神経外科専門医
  • 脳卒中専門医
  • 脳血管内治療専門医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 産業医
  • 労働衛生コンサルタント
  • 健康経営エキスパートアドバイザー
  • 健康運動指導士
  • 公認パーソナルトレーナー(NSCA-CSCS/CPT)

~お問い合わせ・資料請求について~
下記ボタンより、お問い合わせ・資料請求ができます。