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職場における適切な換気の方法と効果

換気 アイキャッチ

なぜ職場の換気が重要なのか?

職場の換気は、従業員の健康維持作業効率の向上に直結する重要な要素です。適切な換気を行うことで、以下のような効果が期待できます。

空気中の有害物質の排出:ホコリ、化学物質、ウイルス、カビなどを除去
二酸化炭素(CO₂)の濃度を下げる:高濃度のCO₂は集中力を低下させる
湿度の調整:乾燥や過剰な湿気を防ぎ、ウイルスの繁殖を抑える
臭いの軽減:オフィス内の臭いを外に排出し、快適な環境を維持

 

特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)以降、換気の重要性が再認識されています。厚生労働省も「1時間に2回以上の換気」を推奨し、適切な空気の入れ替えが感染症予防に有効であることを示しています。


適切な換気の方法とその実践ポイント

職場の換気を効果的に行うためには、建物の構造やオフィスの配置に応じた方法を採用する必要があります。以下の3つの換気方法を理解し、それぞれの環境に適した対策を講じましょう。

自然換気の活用

自然換気とは、窓やドアを開けて外気を取り入れる方法です。

効果的な自然換気の方法

  • 対角線上の窓を開ける(空気の流れができやすい)
  • 1回あたり5〜10分程度の換気を1時間に2回以上行う
  • 風の強い方向の窓を小さく開け、反対側の窓を大きく開ける(気流をつくる)

特にオフィスビルでは、空調設備の関係で窓が開けられない場合も多いため、他の方法と併用することが重要です。

機械換気の活用(換気設備の利用)

機械換気は、換気扇や空調設備を使って空気を入れ替える方法です。

実践ポイント

  • 換気扇の風量を適切に調整する(強すぎると室内の空気が過乾燥になる)
  • エアコンと換気扇を併用する(空気の滞留を防ぐ)
  • 定期的にフィルターを掃除する(目詰まりすると換気効率が低下)

空気清浄機の活用

空気清浄機は、浮遊するウイルスやホコリを除去する効果がありますが、換気の代わりにはなりません。必ず自然換気や機械換気と併用しましょう。

厚生労働省のホームページも参考にしてください

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000618969.pdf


換気がもたらす健康への影響

適切な換気を行うことで、職場の健康リスクを軽減できます。

感染症の予防

インフルエンザや新型コロナウイルスなどの飛沫感染・空気感染リスクを低減できます。空気の滞留を防ぐことで、病原体の濃度を下げることができます。

シックビル症候群の防止

オフィスビルではホルムアルデヒドなどの化学物質が原因で頭痛、倦怠感、目の痛みなどの症状が出ることがあります。換気を適切に行うことで、これらの症状を防ぐことができます。

アレルギー症状の軽減

ハウスダストやカビの胞子が原因でアレルギー反応を引き起こすことがあります。換気を行い、空気中のアレルゲンを減らすことが有効です。


換気と職場の生産性の関係

空気の質は、従業員の集中力や作業効率にも影響を与えます。

CO₂濃度と認知機能の関係

CO₂の濃度が高くなると、以下のような影響が出ることが研究で示されています。

CO₂濃度 影響
400ppm(自然の屋外レベル) 影響なし
1,000ppm 集中力の低下
2,500ppm 思考力・意思決定能力の低下

換気不足のオフィスではCO₂濃度が1,000ppmを超えることも多く、業務の生産性低下につながります。

従業員の満足度向上

換気が適切な職場では、快適な温度・湿度が保たれるため、従業員のストレス軽減につながります。

職場環境の改善による定着率向上

換気が行き届いた職場は、社員の健康リスクが低く、働きやすい環境となります。結果的に、離職率の低下企業のイメージ向上にもつながります。


まとめ:効果的な換気で快適な職場環境をつくる

職場における適切な換気は、健康管理・生産性向上・職場環境の改善のすべてに関わる重要な要素です。

職場の換気のポイント

  • 1時間に2回以上、5〜10分の自然換気を行う
  • 換気扇やエアコンを適切に活用し、空気の滞留を防ぐ
  • CO₂濃度を1,000ppm以下に維持する(CO₂測定器の活用も推奨)
  • 空気清浄機は補助的に使用し、換気の代用にはしない

適切な換気を実践し、従業員の健康を守りながら快適な職場環境を実現しましょう!

 

【産業医について】

弊社はメディカルフィットネス事業と産業保健サービスを主軸にし、「健康と運動を通してたくさんの人を幸せにする」ための事業展開をしております。
厚生労働省認定のメディカルフィットネスで医学的な運動食事指導を、産業医、産業看護職、リハ職などが一つのチームとなり顧問先企業をサポートする、日本で唯一の産業保健サービスが行える企業でございます。

【代表紹介】 野呂 昇平

野呂 昇平

略歴
2013年 旭川医科大学医学部医学科卒業、医師免許取得。
脳神経外科学、救急医学をベースに大学での臨床研究や多くの手術症例を経験。
より多くの人を幸せにするため2021年2月、株式会社NoLaBoを設立。

【各種資格】

  • 救急科専門医
  • 産業衛生専攻医
  • 脳神経外科専門医
  • 脳卒中専門医
  • 脳血管内治療専門医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 産業医
  • 労働衛生コンサルタント
  • 健康経営エキスパートアドバイザー
  • 健康運動指導士
  • 公認パーソナルトレーナー(NSCA-CSCS/CPT)

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