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はじめに ~なぜ今「仕事の合間の運動」が重要なのか~
長時間のデスクワークや会議、移動の少ない業務形態が定着した現代の職場では、慢性的な運動不足が大きな健康課題となっています。産業医として多くの職場を見てきた中で、肩こりや腰痛、メンタル不調、生活習慣病リスクの背景に「日中ほとんど体を動かしていない」という共通点があるケースは少なくありません。
一方で、「忙しくて運動する時間がない」「仕事中に体を動かすのは難しい」と感じている労働者も多いのが実情です。そこで注目されているのが、仕事の合間に短時間で行える運動習慣です。特別な器具や着替えを必要とせず、業務の流れを大きく妨げない方法であれば、無理なく継続できます。
本記事では、産業医の視点から、職場で実践しやすく、健康管理にも効果的な「仕事の合間にできる運動習慣」について詳しく解説します。
仕事中に運動不足が起こす健康リスク
身体面のリスク
長時間同じ姿勢で座り続けることは、血流低下や筋肉の硬直を招きます。その結果、以下のような不調が起こりやすくなります。
・肩こり、首こり、腰痛
・下肢のむくみ、冷え
・疲労感の蓄積
・肥満、糖尿病、高血圧など生活習慣病のリスク上昇
特に「座りすぎ」は、運動習慣の有無とは別に健康リスクを高めることが知られています。
メンタルヘルスへの影響
身体を動かさない状態が続くと、自律神経のバランスが乱れやすくなります。集中力低下、イライラ、不安感、気分の落ち込みといったメンタル不調の一因となることもあり、業務効率や職場の生産性にも影響を及ぼします。
産業医が考える「理想的な運動習慣」とは
産業医の立場から重要視しているのは、「強度」よりも「頻度」と「継続性」です。仕事の合間に行う運動では、以下のポイントが重要になります。
・1回1~3分程度でできる
・服装や場所を選ばない
・安全性が高く、誰でも実施できる
・業務の集中力を高める効果がある
これらを満たす運動を日中にこまめに取り入れることで、健康リスクの低減だけでなく、仕事のパフォーマンス向上も期待できます。
仕事の合間にできる具体的な運動習慣
①座ったままできるストレッチ
デスクワーク中でも最も取り入れやすいのが、座位でのストレッチです。
首・肩のストレッチ
背筋を伸ばして座り、首をゆっくり左右に倒します。肩をすくめて力を抜く動作を数回繰り返すことで、首・肩周りの血流改善が期待できます。
体幹ひねりストレッチ
椅子に座ったまま上半身を左右にひねります。腰回りの筋肉を動かすことで、腰痛予防に役立ちます。
②立ち上がって行う簡単運動
1時間に1回程度は立ち上がることが理想です。
かかと上げ運動
立った状態でかかとを上げ下げします。下肢の血流を促進し、むくみ対策に有効です。
軽いスクワット
浅めのスクワットを5~10回行います。太ももや臀部の筋肉を刺激し、基礎代謝の維持につながります。
③移動を「運動」に変える工夫
・エレベーターではなく階段を使う
・通勤の際に1駅前で降りて歩く距離を増やす
・会議前後に短時間歩く
日常業務の中で意識的に体を動かすことで、無理なく活動量を増やすことができます。
運動習慣を職場に定着させるためのポイント
個人任せにしない仕組みづくり
運動習慣は「自己管理」だけに任せると定着しにくい傾向があります。職場全体で以下のような工夫を行うことが効果的です。
・定時アラートで立ち上がりを促す
・朝礼や会議前に短時間の体操を取り入れる
・管理職が率先して実践する
産業医・産業保健スタッフの関与
産業医や保健師が関与し、職場の実情に合わせた運動提案を行うことで、安全性と継続性が高まります。腰痛や持病を抱える従業員への配慮も重要です。
産業保健サービスでできること
株式会社NoLaBoでは、産業医活動を通じて、単なる健康診断対応にとどまらず、職場に根付く健康づくりを重視しています。
・職場環境に合わせた運動・セルフケア指導
・健康教育や研修での具体的な実践提案
・メンタルヘルス対策と身体活動の連動支援
「仕事の合間にできる運動習慣」は、企業の健康経営を推進するうえで重要な要素です。無理のない形で導入し、継続できる体制づくりをサポートします。
まとめ ~小さな運動が大きな差を生む~
仕事の合間に行う短時間の運動は、身体的・精神的健康の双方に良い影響を与えます。特別な時間を確保しなくても、日中の過ごし方を少し変えるだけで、健康リスクは確実に低減できます。
産業医としてお勧めしたいのは、「完璧を目指さず、まずはできることから始める」ことです。企業と従業員が一体となり、無理なく続けられる運動習慣を築いていきましょう。
株式会社NoLaBoが提供する産業保健サービス
弊社はメディカルフィットネス事業と産業保健サービスを主軸にし、「健康と運動を通してたくさんの人を幸せにする」ための事業展開をしております。
厚生労働省認定のメディカルフィットネスで医学的な運動食事指導を、産業医、産業看護職、リハ職などが一つのチームとなり顧問先企業をサポートする、日本で唯一の産業保健サービスが行える企業でございます。

略歴
2013年 旭川医科大学医学部医学科卒業、医師免許取得。
脳神経外科学、救急医学をベースに大学での臨床研究や多くの手術症例を経験。
より多くの人を幸せにするため2021年2月、株式会社NoLaBoを設立。
- 2021年8月 エターナルフィット西町南 開業
- 2022年11月 エターナルフィット厚別 開業
- 2024年7月 エターナルフィット円山 開業
- 救急科専門医
- 産業衛生専攻医
- 脳神経外科専門医
- 脳卒中専門医
- 脳血管内治療専門医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 産業医
- 労働衛生コンサルタント
- 健康経営エキスパートアドバイザー
- 健康運動指導士
- 公認パーソナルトレーナー(NSCA-CSCS/CPT)
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